熊本地震調査報告会 2016年4月27日

以下の日程で速報の調査報告会を実施します.

日時:4月27日(水) 15:10〜16:40
場所:工学研究科 LR501 教室

タイトル:神戸大学による熊本地震調査緊急報告会

内容:

1.熊本地震調査報告(長尾毅教授 都市安全研究センター)
2.熊本地震建築物調査報告(藤永隆准教授 都市安全研究センター)
3.行政情報の住民の理解程度/避難所運営(東末真紀氏 神戸大学学生ボランティア支援室)

以上.

【地盤工学会】4月27日開催:JGS熊本地震地盤災害説明会 開催のご案内(会場:福岡市)

熊本地震地盤災害説明会
―被害の状況とこれから私たちが気をつけること―

 平成28年4月14日から熊本地方を震源とした地震により、中九州を
中心とした広い範囲で甚大な被害をもたらしました。
亡くなられた方へ深い哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
 このたび(公社)地盤工学会では、本地震災害の社会的重要性に
鑑み、九州地方を中心とした産・学のメンバーからなる調査団
(団長:北園芳人、熊本大学名誉教授)を編成し、短期的・中長期的
視野をもって研究・支援を行う「平成28年熊本地震地盤災害調査団」
を結成しました。
 本報告会では、現状で把握できた被害状況、ならびに、今後想定
される二次災害への備えやこれからの被災地域の確実な回復のための
情報について、地盤工学的な視点からの説明を行います。

日時:4月27日(水)14:30~16:30

会場:福岡市立中央市民センター
   (福岡市中央区赤坂2丁目5の8)
   http://www.shinko-chuo.jp/facilities.html

主催:(公社)地盤工学会

共催(予定):
   (一社)日本応用地質学会九州支部
   (公社)土木学会西部支部
   熊本大学工学研究院附属減災型社会システム実践研究教育センター
   九州大学西部地区自然災害資料センター・同工学研究院附属アジア防災研究センター

後援(予定):
   国土交通省九州地方整備局、福岡市 、福岡県

プログラム:(講演者および題目は変更の可能性があります)

 14:30 地盤工学会調査団副団長 挨拶   安福規之(九州大学)

 14:40(1)熊本地震の被害と地形の概要  黒木貴一(福岡教育大学)
    (2)熊本地震の地震動と構造物被害 梶田幸秀(九州大学)
    (3)河川堤防等の被害       石藏良平(九州大学)
    (4)液状化被害          村上 哲(福岡大学)
    (5)熊本県の土砂災害       北園芳人(熊本大学)
    (6)情報を活用した災害対応    三谷泰浩(九州大学)
   (7)総括討議 ―地盤工学会からの提言―

 16:25 地盤工学会調査団団長挨拶     北園芳人(熊本大学)

その他:参加費 無料
    会場定員500名(先着順)
    ※事前の申し込みはありませんので、直接会場にお越しください。
    ※多数の場合は会場に入れない場合もあります。何卒、ご容赦ください。
    ※資料の配布はありません。
    ※動画配信はありません。

問合せ先:(公社)地盤工学会 本部 事務局
     E-mail:saigai@jiban.or.jp 
     TEL:03-3946-8677 FAX:03-3946-8678
     ホームページ: https://www.jiban.or.jp/
    (開催案内ページ) https://goo.gl/LgI130

掲載:飯塚

熊本地震に医療支援に行く医師のための、感染症診療のポイント

本稿は個人の見解であり、所属先の見解とは限りません。また、個々の事例全てにこのブログの内容が当てはまるという保証はございません。ご留意ください。

熊本地震で尽力されている九州の医療者の皆様、支援に赴かれている各地の皆様、ご苦労さまです。

まだまだ余震も続き、外傷その他、様々な医療問題があります。長期化する避難生活での感染症もその一つです。

我々は東日本大震災時の石巻市での医療支援を、診療録情報を用いて分析しました。当時の感染症診療の問題点が明らかになりましたので、それを踏まえ て熊本地震での感染症診療のポイントとして紹介します。詳しくは今年の日本プライマリ・ケア連合学会総会で発表し、その後論文としても発表する予定です。

まず第一に、災害時の感染症というと破傷風やレジオネラ肺炎といったトピックが注目されやすいですが、こうした事象は(重要ではありますが)マレです。日常的な感染症のほうがずっと頻度が高いです。

震災現場での診療は普段の診療とは大きく異なります。患者背景が異なることは多いですし、通常でしたら容易にできる検査も困難、あるいは不可能です。搬送判断も重要になります。

検査が困難なため、普段の診療同様、あるいはそれ以上に病歴聴取が重要になります。

東日本大震災では抗菌薬の不適切処方が非常に目立ちました。例えば、咳に対して抗菌薬を処方するのですが、毎週毎週入れ替わりの異なる医師から異なる抗菌薬が出され続けたケースなどがそうです。診療時は主訴のみでなく、必ず時間情報(いつから)が重要になります。

診療録や患者さんへの問診で週単位で持続する症状(咳、微熱、鼻汁など)があるとわかれば、抗菌薬処方で治療する一般感染症ではない可能性が極めて高いです。例えば慢性咳嗽の原因だと喘息、肺気腫、心不全、喫煙など多用な原因が考慮されます。

リソースの乏しい場所で抗菌薬を安易に処方し、アレルギー反応その他の副作用が生じた場合は対応が極めて困難になります。明らかにウイルス性と考え られる感冒、インフルエンザ、あるいは上記の慢性症状などに対して抗菌薬を安易に処方しないよう、くれぐれもよろしくお願い申し上げます。過去の抗菌薬処 方記録は必ず参照してください。

高熱を伴わない下痢症でも、抗菌薬は役に立たないか、かえって下痢を悪化させる可能性があります。急性発症の下痢症では抗菌薬は無益か有害なことが多いので、補液などを優先させ、抗菌薬は回避したほうが無難でしょう。

併用薬も詳しくチェックしてください。普段の診療とは異なる基礎疾患をお持ちの患者さんもいるかもしれません。例えば、よく使われるクラリスロマイ シン(クラリス)はCYP3A4の基質、かつ強力な阻害薬で、多くの医薬品の血中濃度を高めてしまいます。また、クラリスなどマクロライド自身が心電図異 常(QT延長)、突然死の原因になることもよく知られています。複数の薬を出されている患者、心疾患やそのハイリスクの患者には処方を避けるのが賢明で す。最近はスマホのアプリで薬の併用を調べることが容易にできますので、分からない時はアプリ(ePocratesなど)で調べるか、同伴の薬剤師さんと 確認するのが大切です。

消化管からの吸収が悪い(bioavailabilityが悪い)経口抗菌薬は、モニタリングが困難な被災地ではとくに使用を避けてください。典型 例が、フロモックス、メイアクトといった3世代セフェムです。サワシリン(アモキシシリン)やケフレックス(セファレキシン)といった古い、しかし消化管 からの吸収率が高い抗菌薬のほうが、被災地では役に立つでしょう。

抗菌薬をみだりに使うのは危険ですが、必要な場合はしっかり使うのが大事です。被災地でとくに役立つのがクラビット(レボフロキサシン)です。コモ ンな軟部組織感染症(蜂窩織炎)、尿路感染、肺炎などいろいろな感染症に用いることができ、経口薬なのに点滴薬に近い効果を期待できます。なお、似たよう なキノロンもいろいろありますが、シプロ(シプロフロキサシン)は肺炎に使いにくく、アベロックス(モキシフロキサシン)は尿路感染には使えません。注意 しましょう。

ただし、クラビットは結核診断や治療の邪魔になりますので、慢性咳嗽や微熱、体重減少の患者には用いないようにしてください。結核の除外が必要な ら、避難所からの搬送が必須になりますので感染対策チームに連絡してください。日本の結核患者の多くは高齢者で、過去の感染が免疫低下で再活性化して発症 します。避難所での結核アウトブレイクは甚大な被害をもたらしますので、早期発見が重要です。

同様に、問診のときに必ず「似たような症状」の患者を確認してください。インフル、下痢症など感染症アウトブレイクが起きれば、特別な感染対策が必要ですので専門家チームに連絡をお願いします。

高齢者の急性感染症に注意してください。とくに肺炎と尿路感染が重要になります。咳嗽や排尿時痛といったフォーカスを示す症状がなく、単純に急性発 症の意識障害、しかも熱が出ないということはしばしばあります。肺塞栓(エコノミークラス症候群の合併症)なども同様なプレゼンをしますので、いずれに しても「高齢者の急性発症」には要注意です。意識障害を伴う感染症は多くは重症感染症なのでしかるべき医療機関への緊急搬送が望ましいです。

その他ご不明な点は当ブログあるいはメールでkobeidアットマークmed.kobe-u.ac.jpまでお願いします。被害が一日でも収束する よう心からお祈りするとともに、当方もこちらでできることを一所懸命に取り組み、みなさまのお役に少しでも立てるよう尽力いたします。

文責 神戸大学都市安全研究センター、医学部附属病院感染症内科 岩田健太郎

本稿は転載自由です。その際は出典をお示しいただき、全文を掲載して頂ますようお願い申し上げます。

「熊本地震に関する情報」

熊本大学
http://iresc.kumamoto-u.ac.jp/
 
土木学会・地震工学委員会
http://committees.jsce.or.jp/eec205/node/26
 
土木学会が主担当学会を務めている、「防災学術連携体」のサイトです
http://janet-dr.com/11_saigaiji/20160414kyushu.html
 
国土地理院
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H27-kumamoto-earthquake-index.html
 
【パスコ:2016-0416】 熊本地震災害
http://www.pasco.co.jp/disaster_info/160415/
 
【国際航業:2016-0416】 熊本地方の地震(4月15日)の航空写真を公開
http://www.kkc.co.jp/service/bousai/csr/disaster/201604_kumamoto/index.html
 
【アジア航測:2016-0416】 「平成28年熊本地震」災害状況
http://www.ajiko.co.jp/article/detail/ID56EDF7EZH/
 
気象庁報道発表資料
http://www.jma.go.jp/jma/press/index.html?t=1&y=28
 
九州大学 島原地震観測所による地震活動
http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/
 
防災科学技術研究所 
  Hi-netに よる本震(M6.5のときのもの)、余震分布
http://www.hinet.bosai.go.jp/topics/nw-kumamoto160414/?LANG=ja
  Hi-netに よる一元化震源とメカニズム解
http://www.hinet.bosai.go.jp/backnumber/?LANG=ja
  K-NET、KiK-netによる最大加速度・最大速度分布、強震動波形、スペクトル
http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/
 
在住外国人への災害対応について、
 熊本市内中心部の熊本市国際交流会館が、外国人向けの緊急避難所を4月15日から開設しています。 
今後、 外国人向け災害情報なども、ここを拠点に発信されていくことになると思います。
住所:熊本市中央区花畑町4-18
ホームページ: http://www.kumamoto-if.or.jp/kcic/default.asp
 
また、英語対応の電話とホームページは下記の通りです。
熊本県内で地震で被災されたり、ケガをした外国籍住民の方にお知らせください。
電話:096-359-2121 (英語対応可能)
http://www.kumamoto-if.or.jp/kcic/news/topics_detail.asp?LC=e&PageID=6&ID=9973&type=1
 
防災学術連携体(50学会)
http://janet-dr.com/11_saigaiji/20160414kyushu.html
 
建築研究所の強震観測
http://smo.kenken.go.jp/ja/smreport/201604160125
 
筑波大学 境研究室
http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~sakai/jsd.htm
 
長尾先生の熊本における調査が今朝の神戸新聞に掲載されています.
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201604/sp/0009000335.shtml